私たちの小さな活動によって、たったひとりでも、その心を動かすことができるのであれば、それだけで私たちは種をまき続ける意味がある。 金丸悠児

アーティスト集団「C-DEPOT」。


それは、画家・金丸悠児が、絵画、写真、立体など様々なジャンルのアーティスト約80名が響き合いながら活動しているアーティスト集団である。約80名のメンバーを抱える彼らの活動は、SUMMER SONICの『SONICART』や『TOKYO DESIGNERS WEEK』などへの参加や、アイウェアブランドJINSのアートプロジェクトへの協力やROYAL PARK HOTEL THE HANEDA、UNIQLOサンシャイン60通り店への作品展示など、今まさに急成長を続けている。


「お金もない、事務所もない、社会経験もない、高度なテクノロジーもない、芸術論を語れるほど知識もない」


無名の若者たちがアートの力を信じてはじめた活動が今、大きなうねりとなろうとしている。個人プレーの作家たちが、集団としてつながることで、普段は挑戦しないテーマに出会い、それにより表現の枠が広がっていくのだ。
グローバル化、ITの進化とともに選択肢が広がり、価値観も多様化する今、自分の世界に固執しがちな、『個の時代』に、まるでC-DEPOTの活動は新たな集団のあり方を指し示してくれているように見える。


そんな彼らの活動に共感した双子のドキュメンタリー映画作家・都鳥拓也/都鳥伸也兄弟が一年間の取材を経てさせたのが、『響生 アートの力』である。